2018/3/25 福島千里&山縣亮太帰国
1カ月の豪州合宿&レース出場で明確になった課題と収穫
2人とも日本記録更新とアジアの戦いを2018年の目標に


Q.今季初レースの感想と、オーストラリアで取り組んだことは?

山縣 大会は別でしたが、去年も同じオーストラリアで10秒0台でシーズンに入ったので、今年もそのくらいで入りたいと思っていました。(10秒15・+1.7は)結果的に満足いかないところも正直ありますが、走りの内容としては課題もありましたが、収穫もすごくあった。良かったところは大事に伸ばしていって、課題はしっかり修正して次のレースで良い方向にできればと思っています。オーストラリアで取り組んだことは、温かいところでしっかりスピードを上げ、より実戦的な練習を心がけてやってきました。その点は良い気候の中で、良い練習ができたと思います。

福島 私は恵まれた環境の中でスタートラインに立てたことをとても感謝しています。まったく満足できる結果ではありませんが(11秒82・+1.8と24秒36・−1.4)、12月からずっとチームで合宿してきていますから、結果に現れるようにレースをこなしていきたい。レースでしか得られない感覚があるので、それを(フィードバックさせて)練習で取り組んでいきたい。

Q.昨秋10秒00を出して、冬の間にフォーカスしてきたことは?

山縣 10秒00の走りは感覚が良くて、特に中盤の加速力の手応えを感じられたレースでした。なぜあの加速ができたのか、をしっかりと理解して、その加速をいつでも出せるように、あの感覚を忘れないようにしながら過ごすことが冬のテーマでした。

Q.加速がなぜできたのか理解できた?

山縣 答えが出ているところもありますが、わかっているつもりでいても、冬の間も調子の波があって、できないところはできませんでした。理想はいつでも良い状態を維持して、トレーニングだけでなくコンディショニングもしっかりやっていかないといけない。それができないと、狙った試合で良い走りができない。そういう課題も感じました。

Q.今後のレース予定は?

山縣 織田記念の予定です。4月29日の。

福島 4月のシンガポール・オープンに、リレーも含めて参加します。その後は織田記念の予定です。

Q.課題と収穫をもう少し具体的にいうと?

山縣 課題は、まずはスタートです。去年からの課題でもありますが、いつでも良いスタートができるわけではないことが、自分の弱みかな、と思っています。今回のレースでもなにがしらの原因があってレースを先導できませんでした。収穫は中盤以降の走りと、全体的に体の使い方とかは良かったです。そこは手応えを感じています。

福島 課題は全体的に思い切ったレースをすることです。練習していることをしっかりレースで表現したいというか、レースに結びつけられるようにしたい。練習ではできているのに試合ではできない、というところをなくさないといけません。レースでできないということは、練習にも原因があると思うので、そこはなくさないと。(局面としては)私の場合はスタートで、レースの中盤、後半へと作っていくので、スタートは重要になります。そこはっかりと取り組んでいくところです。

Q.今年の目標は? 記録と大会をお願いします。

山縣 記録はもちろん、日本記録を目指してやって行きたいと思っています。これは結構前から言っていることですが、去年10秒00を出してから、9秒台に入ることが順番としては先かもしれませんが、9秒8台を現実的な目標にしています。良い走りを続けていけば、今季中にもどこかでチャンスが来る。そのチャンスをつかめるようにしっかりやっていきます。大会はアジア大会…、いや日本選手権…(記者たちから笑い)…どっちもなんですが、去年日本選手権に負けて悔しい思いをしているので、アジア大会代表は日本一になって決めたい。アジア大会を決めた上で、アジアは今、特に中国の選手が強いので、日本のライバルもそうですが、アジアのライバルにも勝って、アジア・ナンバーワンになりたい。

福島 私も自己記録(=日本記録)を更新して、日本選手権に優勝して。アジア大会は前々回(100m&200mで金メダル)も前回(100m銀メダル、200m銅メダル)も、とてもきっかけになった大会です。もう一度そこでしっかり、金メダルを目指して行きたい。


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